「今月、フォロワー何人増えた?」
SNS担当者に、こう聞いていませんか。
悪気はないと思います。
成果を知りたい。
その気持ちは当然です。
でも、この問いかけが、知らないうちに担当者を追い詰めていることがあります。
評価の物差しを間違えると、担当者は疲れ、成果はむしろ遠ざかります。
今回は、SNSの頑張りをどう測ればいいのかを考えます。
フォロワー数は、担当者にはどうにもできない
まず知っておいてほしいことがあります。
フォロワー数は、担当者が完全にコントロールできる数字ではありません。
どれだけ丁寧に投稿を作っても、アルゴリズムの気まぐれで伸びない月はあります。
逆に、一本がたまたま拡散して急に増えることもあります。
つまり、本人の努力と数字が、きれいに比例しないのです。
努力ではどうにもならない数字で評価されると、人は無力感を抱きます。
「何をやっても意味がない」。
そう感じた担当者から、熱量が失われていきます。
評価とは、本人が動かせる部分を見てあげるものです。
動かせない数字だけで判断するのは、酷な話なのです。
フォロワー数を追わせると、何が起きるか
フォロワー数だけで評価すると、担当者の行動も変わってきます。
とにかく数を増やそうと、誰にでも受ける投稿に走り始めるのです。
流行りのネタ、ウケ狙いの企画、プレゼント施策。
たしかにフォロワーは増えるかもしれません。
でも、そうして集まった人たちは、自社の商品やサービスに興味があるとは限りません。
数は増えたのに、問い合わせは一件も来ない。
そんな状態が生まれます。
評価の物差しが、担当者を「数集め」へと向かわせ、本来の目的から遠ざけてしまうのです。
では、何を見て評価すればいいのか
見るべきは、ビジネスにつながる数字です。
たとえば、投稿からプロフィールへ何人が訪れたか。
プロフィールのリンクが何回押されたか。
SNS経由の問い合わせが何件あったか。
こうした数字は、フォロワー数より地味です。
派手さはありません。
でも、売上に近いのはこちらです。
そしてもう一つ、保存数も大切な指標です。
保存は「後で見返したい」という強い関心の表れで、見た人に響いた証拠になります。
フォロワー数という大きな数字ではなく、こうした行動の数字を一緒に見ていく。
それが、担当者の努力を正しく映す物差しになります。
数字にならない頑張りも、見てあげてほしい
評価は、数字だけがすべてではありません。
コメントへ丁寧に返信したか。
フォロワーとの関係を地道に育てているか。
投稿の質を上げる工夫を続けているか。
こうした積み重ねは、すぐには数字に表れません。
でも、SNSの成果は、この見えない土台の上に少しずつ積み上がっていきます。
数字が動かない時期に「ちゃんと見ているよ」と声をかけられるかどうか。
それが、担当者が走り続けられるかどうかを分けます。
見えにくい努力に目を向けることも、評価する側の大切な役割です。
評価基準は、最初に一緒に決めておく
ここまで読んで、評価の物差しを変えたいと感じたかもしれません。
そのとき大切なのは、基準を一方的に押しつけないことです。
何を成果とするか。
それを期初に、担当者と一緒に決めてください。
問い合わせ件数を見るのか、プロフィールへの訪問数を見るのか。
目標をどのあたりに置くのか。
一緒に決めた基準は、担当者にとって「やらされる目標」ではなく「自分で約束した目標」になります。
納得して決めた数字は、本人の支えになります。
評価される側が腑に落ちているかどうか。
それが、評価制度がうまく機能するかどうかを左右します。
評価の物差しを変えると、担当者が変わる
評価の基準は、担当者の行動をそのまま形づくります。
フォロワー数で測れば、数集めに走ります。
ビジネスにつながる数字で測れば、届けたい相手に向き合うようになります。
どんな投稿をしてほしいか。
それは、何を評価するかで決まるのです。
だからこそ、評価の物差しは慎重に選んでください。
担当者を責める前に、まず自社が何を成果と呼んでいるかを見直す。
そこから、SNS運用は変わり始めます。

